その昔、福島県石川町に、牛乳屋がありました。

酒井牛乳店。
お菓子のさかい創業者・酒井正治は、その次男として生まれました。

毎朝、牛舎から搾りたての牛乳を運ぶために、
家族は自らの手で小さな橋をかけました。
その橋は、やがて「牛乳橋」と呼ばれ、
後にチーズクリーム入りのボーロ饅頭として、
お菓子の名前になりました。

正治はやがて東京で、
和菓子と洋菓子の技を学びました。

「地元の人たちに、美味しいお菓子を届けたい」

その想いを胸に、ふるさと石川町へ戻ると、
「あずま堂(のちの酒井菓子店)」を開きます。

妻・さわと並んで、毎日手を動かし、心を込めてお菓子を作る日々。
その一つひとつに、ふるさとへの感謝と、笑顔への願いが込められていました。

女学生のために考案した、皮の薄い金つば。
町で初めてのシュークリーム。
そして、福島県で初めてのタルト型チーズケーキ。

どれもが、地域の人々の暮らしに寄り添い、
笑顔をつくるために生まれたお菓子です。

橋をかけるように。
人と人を、お菓子でつなぐ。
幸せな時間を作り出す。

それが「お菓子のさかい」の原点です。